ネットワーク環境
クライアントと Kii Cloud の間では通信を行います。クライアント SDK は、Kii Cloud の REST API を HTTPS プロトコルで呼び出すことによって機能を実現します。また、プッシュ通知を実現するために、デバイスや Thing と、プッシュ通知サービスのサーバーとの間で通信を行います。さらに、プッシュ通知や API を利用するため、Web アプリや Thing は、TCP や WebSocket を使って MQTT プロトコルによる通信を行います。
デバイスを公共回線で利用する場合、これらの通信に使用している TCP ポートは特に意識する必要がありませんが、企業内のイントラネット環境だけで利用するようなケースでは、以下の TCP ポートを使用できるようにする必要があります。
モバイルアプリ
モバイル向けの環境では、以下の TCP ポートを利用します。
- Kii Cloud の API 呼び出し
- HTTPS:送信 443
- プッシュ通知
各クライアント SDK は、API 呼び出しには HTTPS を、プッシュ通知にはプッシュ通知サービスに応じたポートを使用するように設計されています。
IoT
モバイル側と Thing 側で、それぞれ以下の通信環境を利用します。
モバイル側
上記のモバイル向け環境と同じです。
Thing 側
Kii Cloud と Thing との間の通信を、以下の 2 通りの通信方法から選択できます。
API 呼び出しを HTTPS、プッシュ通知を MQTT で実装する方法
この方法では、モバイルアプリと同様、Kii Cloud へのリクエストに HTTPS を、プッシュ通知に SSL/TSL 利用の TCP ソケットで MQTT を使用します。Thing 向けの SDK は こちら に示すとおり、いくつか用意されていますが、いずれもこの方法を利用します。
利用するポートは以下のとおりです。
- Kii Cloud の API 呼び出し
- HTTPS:送信 443
- プッシュ通知
- MQTT:送信 8883(TCP SSL/TSL 上)
API 呼び出し、プッシュ通知とも MQTT で実装する方法
この方法では、MQTT だけで Thing を実装します。HTTPS と MQTT の 2 種類のプロトコルを用意する必要がありませんが、SDK はこの方式に対応していないため、API を直接呼び出すように実装する必要があります。MQTT だけで機能を実装する方法は MQTT 経由での API の利用 をご覧ください。
利用するポートは以下のとおりです。
- MQTT:送信 8883(TCP SSL/TSL 上)