ネットワーク環境

クライアントと Kii Cloud の間では通信を行います。クライアント SDK は、Kii Cloud の REST API を HTTPS プロトコルで呼び出すことによって機能を実現します。また、プッシュ通知を実現するために、デバイスや Thing と、プッシュ通知サービスのサーバーとの間で通信を行います。さらに、プッシュ通知や API を利用するため、Web アプリや Thing は、TCP や WebSocket を使って MQTT プロトコルによる通信を行います。

デバイスを公共回線で利用する場合、これらの通信に使用している TCP ポートは特に意識する必要がありませんが、企業内のイントラネット環境だけで利用するようなケースでは、以下の TCP ポートを使用できるようにする必要があります。

モバイルアプリ

モバイル向けの環境では、以下の TCP ポートを利用します。

  • Kii Cloud の API 呼び出し
    • HTTPS:送信 443
  • プッシュ通知
    • FCM(Android):送信 5228、5229、5230。詳細
    • APNs(iOS):送信 5223、2195、2196、443。詳細
    • MQTT(JavaScript):送信 12473(WebSocket SSL/TSL 上)

各クライアント SDK は、API 呼び出しには HTTPS を、プッシュ通知にはプッシュ通知サービスに応じたポートを使用するように設計されています。

IoT

モバイル側と Thing 側で、それぞれ以下の通信環境を利用します。

モバイル側

上記のモバイル向け環境と同じです。

Thing 側

Kii Cloud と Thing との間の通信を、以下の 2 通りの通信方法から選択できます。

API 呼び出しを HTTPS、プッシュ通知を MQTT で実装する方法

この方法では、モバイルアプリと同様、Kii Cloud へのリクエストに HTTPS を、プッシュ通知に SSL/TSL 利用の TCP ソケットで MQTT を使用します。Thing 向けの SDK は こちら に示すとおり、いくつか用意されていますが、いずれもこの方法を利用します。

利用するポートは以下のとおりです。

  • Kii Cloud の API 呼び出し
    • HTTPS:送信 443
  • プッシュ通知
    • MQTT:送信 8883(TCP SSL/TSL 上)

API 呼び出し、プッシュ通知とも MQTT で実装する方法

この方法では、MQTT だけで Thing を実装します。HTTPS と MQTT の 2 種類のプロトコルを用意する必要がありませんが、SDK はこの方式に対応していないため、API を直接呼び出すように実装する必要があります。MQTT だけで機能を実装する方法は MQTT 経由での API の利用 をご覧ください。

利用するポートは以下のとおりです。

  • MQTT:送信 8883(TCP SSL/TSL 上)