トリガーの実行条件
トリガーには、実行条件と、条件が満たされた場合に実行するコマンドまたは Server Code を登録します。以下の 3 種類の実行条件が指定可能です。
- 時間条件(単発)
- 時間条件(繰り返し)
- ステート条件
時間条件(単発)
指定した時間にトリガーを一度だけ実行する条件です。
単発の時間条件を指定する場合は ScheduleOncePredicate
クラスを使用します。
トリガーを実行する時間は SchgeduleOncePredicate
のコンストラクタで指定します。指定は UNIX 時間(ミリ秒、UTC)で行ってください。
時間条件(繰り返し)
指定した時間にトリガーを繰り返し実行する条件です。
繰り返しの時間条件を指定する場合は SchedulePredicate
クラスを使用します。
トリガーを実行する時間は SchedulePredicate
のコンストラクタに cron 形式で指定します。
ステート条件
Thing のステートの最新フィールド値に基づいてトリガーの実行を判断する条件です。トリガーには、ステートとの比較条件と、トリガーの実行条件(比較条件がどのような状態の時にトリガーを実行するか)という 2 つの条件を設定します。
ステート条件を指定する場合は StatePredicate
クラスを使用します。
ステート条件は、以下の 2 つの条件により定義されます。
比較条件
Clause
クラスのサブクラスによって、ステートの最新のフィールド値との比較条件を指定します。クラス図 もご覧ください。
Clause
のサブクラスでは、以下のメソッドを使用して条件を指定します。
メソッド | 定義される比較条件 |
---|---|
Equals コンストラクタ | フィールドの値が、指定の値に等しい場合に true。 |
NotEquals コンストラクタ | フィールドの値が、指定の値に等しくない場合に true。一旦 Equals オブジェクトを作成し、これを NotEquals に渡すことで「等しくない」を指定。 |
Range コンストラクタ | フィールドの値が、指定された値の間に入っている場合に true。上限と下限それぞれの値を含むかどうかも指定可能。 |
Range.greaterThan メソッド | フィールドの値が、指定された値より大きい場合に true。 |
Range.greaterThanEquals メソッド | フィールドの値が、指定された値以上の場合に true。 |
Range.lessThan メソッド | フィールドの値が、指定された値より小さい場合に true。 |
Range.lessThanEquals メソッド | フィールドの値が、指定された値以下の場合に true。 |
And コンストラクタ | 複数の条件を AND で結合。引数の Clause すべてが true の場合に true |
Or コンストラクタ | 複数の条件を OR で結合。引数の Clause のいずれか 1 つでも true の場合に true |
条件を指定する際は、これらを組み合わせて 1 つの Clause
インスタンスを作成します。
実行条件
比較条件で指定された Clause
が、どのような状態の時にトリガーを実行するのかを指定します。以下の 3 通りのいずれかを指定できます。
値 | 実行条件 |
---|---|
TriggersWhen.CONDITION_TRUE | 比較条件が true のときに実行 |
TriggersWhen.CONDITION_FALSE_TO_TRUE | 前回の比較条件が false で、今回が true のときに実行 |
TriggersWhen.CONDITION_CHANGED | 前回と比較条件が変化しているときに実行 |
「比較条件が false の時に実行」または「前回の比較条件が true で、今回が false のときに実行」を指定したい場合は、比較条件全体が逆の論理になるように調整してください(Equals(clause, false)
でも実現できます)。
CONDITION_TRUE
を使用する場合、ステートの登録ごとにコマンドや Server Code が実行される可能性を考慮してください。たとえば、「室温 30 度以上」の条件を CONDITION_TRUE
で指定したときに 30 度以上の室温が続くと、ステートが更新されるたびに、毎回コマンドや Server Code が実行されます。
同一条件でトリガーの登録処理を何度も行うと、ステートの条件が満たされるたびに、それぞれのトリガーによるコマンドや Server Code が複数回実行されます。必要に応じて、トリガー一覧の取得 などの機能を使って重複登録を避けてください。