Android アプリの作成
まずは、モバイルアプリを新規作成し、Kii Cloud SDK を組み込んで簡単なテストを行います。
モバイルアプリの新規作成
Android Studio から Android のモバイルアプリを新規に作成します。
ここでは、プロジェクトを以下の条件で作成すると仮定して説明します。
- Application Name としてデフォルトの
My Application
を指定 com.example.pushtest
パッケージにプロジェクトを作成、パッケージ以外はデフォルトの状態- Phone & Tablet を選択
- Empty Activity を選択
- その他の条件はデフォルトの状態
作成が完了したら、一旦ビルドしてモバイルアプリを実行してみます。もし、正しく実行できない場合は開発環境に問題があります。Web 等で類似の問題を検索してデバッグできる環境を用意してください。
Kii Cloud SDK の組み込み
リファレンスガイドの「Android アプリ開発の準備」に従って、Kii Cloud SDK を利用する準備を行います。
それぞれの手順は操作が複雑なため、Android の導入手順へのリンクによって詳細な操作方法を示しています。各ページの手順を実行した後は、このページに戻ってください。
ここで必要な設定は以下の 2 つです。
Kii Cloud でのアプリケーションの作成
Kii Cloud の開発者ポータルにログインして、アプリケーションを作成します。プッシュ通知はこのアプリケーション配下で実行させます。
アプリケーションは以下の条件で作成します。
- アプリケーション名:「Push Notification」など、わかりやすい名前を付けてください。
- サーバー設置場所:モバイルアプリの配布先の地域に近い場所を選択してください。
最終的に、Kii Cloud 上にアプリケーションを作成し、それを識別するための AppID を入手できます。
アプリケーションの作成 を開いて、「コラボレーターの追加」の 直前まで の手順を実行し、このページに戻ってきてください。
Kii Cloud SDK の導入
先ほど作成した モバイルアプリに、Kii Cloud SDK を組み込みます。
Maven リポジトリからのダウンロードと、Kii ライブラリーのダウンロードのどちらを選択しても構いません。
Kii Cloud SDK の導入手順 を開いて、手順をすべて実行し、このページに戻ってきてください。
導入手順にあるプッシュ通知の導入手順は実施不要です。この後で詳細な手順を示します。
Kii Cloud の機能をテスト
ここまでの設定で、モバイルアプリから Kii Cloud の API を呼び出せる状態になっています。正しく組み込めたかどうか、テストのためユーザーを作成してみます。
作成したユーザーは、後の工程で使用します。Kii Cloud のプッシュ通知は、通知対象がユーザーであるため、そのユーザーを事前に作成しておきます。ここでは、簡易的に固定のユーザー名とパスワードで作成しますが、実際のモバイルアプリではこのチュートリアルの最後に示すヒントによって代わりの方法を使用できます。
作成するユーザーは以下のとおりです。
ユーザー名:
user1
パスワード:
123ABC
次のコードを MainActivity
クラスの onCreate
などの容易に実行できる場所に追加します。
String username = "user1";
String password = "123ABC";
KiiUser.Builder builder = KiiUser.builderWithName(username);
KiiUser user = builder.build();
user.register(new KiiUserCallBack() {
@Override
public void onRegisterCompleted(int token, KiiUser user, Exception exception) {
if (exception != null) {
// Handle the error.
Toast.makeText(MainActivity.this, "Error register user:" + exception.getMessage(), Toast.LENGTH_LONG).show();
return;
}
Toast.makeText(MainActivity.this, "Succeeded", Toast.LENGTH_LONG).show();
}
}, password);
追加後、Kii Cloud SDK や Android SDK のシンボルがエラーとなります。Android Studio で Alt + Enter キーを押すなどして、適切な import 文を追加してください。以降、サンプルコードを貼り付けた後は同様にエラーを解消してください。
ここでは、以下の処理を行っています。
register
メソッドの実行により、固定のユーザー名とパスワードで Kii Cloud 上にユーザーを作成します。- 作成結果はコールバックメソッド
onRegisterCompleted
によって通知されます。結果を受けて Toast でメッセージ表示を行います。
実行テスト
実装後、モバイルアプリを起動して実行してみます。モバイルアプリ起動後に「Succeeded」と表示されれば成功です。
2 回以上実行すると、ユーザーの重複により「USER_ALREADY_EXISTS」エラーとなるはずですが、ユーザーは作成できているため問題ありません。
これ以外のエラーが発生する場合、ここまでの設定手順をもう一度確認してください。特に、Kii Cloud SDK の組み込みで実装した Kii.initialize
が実行されているか、AppID とサーバー設置場所が作成したアプリケーションと一致しているかを確認してください。
ユーザー作成処理の削除
一旦ユーザーを作成すると、処理は不要になります。追加したユーザー作成処理は、削除、または、コメントアウトしておきます。
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