ビルド環境の設定

FCM を使用するには、プロジェクトから Google Play services が提供するライブラリーを使用できるように設定する必要があります。

build.gradle (Project) の設定

プロジェクトのルートにある build.gradle を開き、buildscript / dependencies に classpath 'com.google.gms:google-services:3.0.0' を追加します。

追加後は下記のようになります。

buildscript {
    repositories {
        jcenter()
    }
    dependencies {
        classpath 'com.android.tools.build:gradle:2.2.1'
        classpath 'com.google.gms:google-services:3.0.0'
        // NOTE: Do not place your application dependencies here; they belong
        // in the individual module build.gradle files
    }
}

allprojects {
   ...

3.0.0 はドキュメント更新時点で動作を確認できている版です。後方互換があるため、これより新しいバージョンを指定しても問題なく動作するはずですが、下記の firebase-messagingplay-services-gcm との組み合わせでエラーになることがあります。+ を指定するとビルド時点での最新版が反映されますが、予期しない更新が入る可能性もあるため、ご注意ください。

build.gradle (Module) の設定

ビルド対象のモジュール直下(デフォルトでは app ディレクトリの直下)にある build.gradle を開き、以下を編集します。

  • dependencies セクションに implementation または compile の行を追加
  • ルートレベルに apply plugin: 'com.google.gms.google-services' を追加

追加する内容は Android Studio のバージョンによって異なります。追加後は下記のようになります。

  • apply plugin: 'com.android.application'
    
    android {
        ...
    }
    
    dependencies {
        implementation fileTree(dir: 'libs', include: ['*.jar'])
        ...
        implementation 'com.google.firebase:firebase-messaging:9.6.1'
        implementation 'com.google.android.gms:play-services:9.6.1'
    }
    
    apply plugin: 'com.google.gms.google-services'
  • apply plugin: 'com.android.application'
    
    android {
        ...
    }
    
    dependencies {
        compile fileTree(dir: 'libs', include: ['*.jar'])
        ...
        compile 'com.google.firebase:firebase-messaging:9.6.1'
        compile 'com.google.android.gms:play-services:9.6.1'
    }
    
    apply plugin: 'com.google.gms.google-services'

9.6.1 はドキュメント更新時点で動作を確認できている版です。google-services と同様に、設定を変更しても動作するはずです。

play-services は、Google Play services がデバイス上にインストールされていることを確認するための処理で利用します。純粋に FCM のメッセージング機能だけを使う場合には不要ですが、FCM のドキュメントではインストール有無のチェックを行うことが推奨されています。

Firebase コンソールの設定指示に従って build.gradle を書き換えた場合、dependenciesfirebase-messaging の設定があることを確認してください。

google-services.json の確認

プロジェクトの app ディレクトリに google-services.json が存在していることを確認します。このファイルは Firebase プロジェクトの作成 の手順でコピーされているはずです。

設定の反映

これらの設定を変更後、画面上部の "Sync Now" をクリックして編集結果を反映します。ライブラリーが自動的にダウンロードされて、プログラムから参照できるようになります。

以上で設定の操作は完了です。マニフェストの設定 に進みましょう。


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